
説明を読んでも意味が分からないので、初心者向けに分かりやすく解説してくれませんか?
トレンド発生時にどれだけの反発が起きるかを予測するための分析方法なんだけど、初心者でも分かるように一から解説をしていくよ。
FXで利益を生むためにはインジケーターや描画ツールを使ったテクニカル分析が欠かせません。
テクニカル分析には様々な種類のものがありますが、「フィボナッチ比率」を利用した分析もそのひとつです。
フィボナッチ比率から値動きを予測するというのは、比較的メジャーな分析方法と言えます。
そのため、これからFXを始める方はぜひフィボナッチ比率を使ったテクニカル分析を覚えていきましょう。
- フィボナッチとは何か?
- フィボナッチ比率をチャート分析に使う意味
- フィボナッチリトレースメントのラインをチャート上に表示させる方法
- フィボナッチリトレースメントと共に使いたいインジケーターの種類
- フィボナッチ比率を使った分析のメリット&デメリット
- フィボナッチ比率を使った分析の注意点
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目次
FXにおけるフィボナッチ比率とは?
フィボナッチ分析とは、もともとイタリアの数学者「レオナルド・フィボナッチ」が発見した「フィボナッチ数」という数列を用いたチャート分析方法のことです。
FXの世界ではフィボナッチ数を使った分析方法がいくつかあるのですが、現在のところ主に利用されているのは「フィボナッチリトレースメント」という分析方法となります。
そのため、この記事ではフィボナッチリトレースメントに照準を絞って解説をしていきます。
でもフィボナッチ数って何なんですか?
フィボナッチ比率の基本概要
フィボナッチ数とは「連なる2つの数字の合計が次の数字になる」という数学的現象のことを指します。
フィボナッチ数列は人間が自然と美しいと感じるような数列になっていて、この数列を比率で表したものがフィボナッチ比率となります。
フィボナッチ比率は「黄金比」とも呼ばれる比率であり、これを計算していくと「1:1.618」という割合が算出されるわけです。
ちなみにフィボナッチ比率は建築物や芸術の分野で使われていることが多く、古くはエジプトのピラミッドやギリシャのパルテノン神殿、モナ・リザやミロのヴィーナスなどにも黄金比率が組み込まれています。
また、フィボナッチ比率は自然界でも見られることがあり、たとえば螺旋状に並んだヒマワリの種を観察するとその数がフィボナッチ数であることが発見されています。
でもそんなフィボナッチ比率がFXの分析にどう役立つんですか?
フィボナッチ比率は人間が自然と美しい、しっくり来ると感じる数列だから、チャートにもそれが反映されるといった感じかな。
その詳しい意味を次に解説していこう。
フィボナッチ比率をFXの分析に使う意味
FXのチャート分析に使われるフィボナッチ比率は以下のパーセンテージです。
- 23.6%
- 38.2%
- 50.0%
- 61.8%
このパーセンテージに0%と100%を加えたものが「フィボナッチリトレースメント」と呼ばれるチャート分析に使われます。
フィボナッチリトレースメントはトレンド相場の勢いや反発の度合いを確認するために有効な分析方法です。
たとえば現在発生してるトレンド相場で値戻りが起きたとき、「どれくらいまで反発が予想されるのか?」を知るためにフィボナッチリトレースメントは使えるということです。
トレンドの起点となる部分から調べたい相場期間の最安値(もしくは最高値)を結んだ線がフィボナッチリトレースメントのラインとなるわけだね。
たとえば上のチャートだと下降トレンド発生しているわけだけど、その反発した値戻りが「23.6%」のところで止まってまた下降しているよね?
こうした値動きを予測するためにフィボナッチリトレースメントは使うんだ。
ちなみにその後、また新しくトレンドが発生したら次のフィボナッチリトレースメントラインを引いていくって感じだね。
上のチャートなら赤い丸のところで売り注文を出したら利益が出しやすいってことかぁ。
なお、23.6%や38.2%のところで反発するトレンドは「比較的強いトレンドなのでその後も継続しやすい」、50%のところだと「平均的なトレンド」、61.8%のところで反発するトレンドは「やや弱いトレンド」とも分析できます。
ただし、こちらはあくまで一般論なので相場の状況によっては61.8%の戻り目でも急激な下降を辿ることはあります。
フィボナッチ比率をFXの分析に使う場合のツール
フィボナッチリトレースメントを含むフィボナッチ分析をおこなう場合にはMT4・MT5の利用がおすすめです。
MT4・MT5は海外FXの取引プラットフォームとしても使われている高性能な分析ツールとなります。
海外FX業者で口座開設をすると大抵はこのMT4もしくはMT5に対応したアカウントが作られますので、口座開設と同時にMT4・MT5をインストールしてみてください。
ちなみにMT4・MT5にはスマホ版アプリもあります。
スマホ版アプリのMT4・MT5はとても使いやすいのでFXトレードに最適と言えますが、フィボナッチリトレースメントのラインを引く際には少々不便です。
そのため、フィボナッチ比率を用いたチャート分析をするならパソコン版のMT4・MT5を使ってみてください。
フィボナッチリトレースメントのラインはローソク足の高値・安値のところにぴったり合わせないといけないからちょっと面倒なんだ。
指だとその微妙な誤差が調整しづらいって感じかな。
実際にFXのチャート画面にフィボナッチラインを表示させてみる
フィボナッチ比率を使った「フィボナッチリトレースメント分析」はトレンド発生時の「押し目」「戻り目」を判断して注文に役立てる手法です。
戻り目:下降トレンド発生時に値動きが反発してレートが「上がった」ところ
この押し目と戻り目の値動きを分析できると、押し目買いや戻り目売りといった注文が出せるようになります。
トレンド相場で勝負をするトレーダーにとっては欠かせない分析方法とも言えますが、実際にフィボナッチリトレースメントのラインをチャート上に引く方法を見ていきましょう。
①上昇トレンド時のフィボナッチリトレースメントの引き方
こちらはMT4のチャート画面にフィボナッチリトレースメントのラインを引いたところです。
手順は「挿入」⇒「フィボナッチ」⇒「リトレースメント」を選択して、起点となるローソク足の安値から現在までの高値を結ぶだけとなります。
ラインを引くと自動的にフィボナッチ比率のパーセンテージが画面上に表示されますので試してみてください。
なお、結ぶラインはローソク足の「ひげ部分」でも「実体部分」でも構いません。
ただし、ひげならひげ同士・実体なら実体同士を繋げるというのがルールです。
上のチャートを見ますと、「38.2%」のところで押し目が終わり値戻りが発生しています。
こうしたタイミングで買い注文をおこなえば一定の利益が得られるというのがフィボナッチリトレースメントを活用する目的です。
これなら使いこなせそう!
②下降トレンド時のフィボナッチリトレースメントの引き方
続いては下降トレンド時のフィボナッチリトレースメントラインの引き方をご紹介していきます。
とは言っても、そのやり方は上昇トレンド時の逆をおこなえば良いだけです。
起点となる高値と現在までの安値を繋げばフィボナッチリトレースメントのラインが完成しますので、こちらも合わせて覚えておきましょう。
なお、上のチャートでも「38.2%」のところで値戻りが発生していますので、このときに「戻り目売り」をすれば利益が生まれやすいということになります。
ちなみに、その後また戻り目が発生しているのですが、今度は「23.6%」のラインに引っ掛かり下降を続けていることが分かります。
このようにフィボナッチリトレースメントのラインは段階的に活用することも出来ますので参考にしてみてください。
フィボナッチと合わせて使いたいFXの分析用インジケーター
テクニカル分析では複数のラインやインジケーターを使うことで予測の精度を高めていきます。
フィボナッチリトレースメントはトレンド相場における値戻りの度合いを知るために使われるものですが、合わせて使うと予測の精度が上がるインジケーターを2つ見ていきましょう。
①ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは値動きの限界値を見極めるインジケーターで、トレンド時の値戻りやトレンドの継続を予測する際に使います。
- ボリンジャーバンドは標準偏差±1~3σのラインで構成される
- 主に使われるのは±2σのボリンジャーバンド
- ±2σのボリンジャーバンドの内側に値動きが収まる確率は「約95%」
- つまりどれだけ大きなトレンドが発生しても±2σのラインを突き抜けたまま値動きが進むことはほぼない
- 言い換えれば値戻りのタイミングやトレンドがどこまで進むかを見極めるために使える
ボリンジャーバンドは多くのトレーダーが実際に利用しているインジケーターのひとつです。
設定をする場合には「標準偏差±2σ」のラインを表示することが一般的ですが、もちろん±1σや±3σのラインを引いても構いません。
※±1σの内側に値動きが収まる確率は68%、±3σでは約99%となる。
ボリンジャーバンドを表示させるとトレンドがこれ以上伸びるかどうかが分かるようになってきます。
でもそういうときって値戻りが起きて失敗しちゃうから、このボリンジャーバンドを使って値動きの限界を知るのが良いですね。
そういうときのためにボリンジャーバンドを使って値動きの限界を知り、どのタイミングで注文を出せば良いのかをフィボナッチリトレースメントで判断すれば良いんだよ。
②RSI
RSIは市場での売り買いの強さを知るためのインジケーターです。
- 市場での売買の勢いを知るためのインジケーター
- 設定期間はデフォルトの「14」推奨
- 一般的に70%を超えると買われすぎ、30%を下回ると売られすぎと判断する
- 70%を超えたら値戻りを考えて売り注文、30%を下回ったら買い注文というのがベター
- 反対にそれぞれの数値を超えるまではトレンドが継続するといった予測も出来る
ボリンジャーバンドと並んでよく使われているインジケーターがRSIです。
RSIは初心者でも理解しやすい簡単な構造をしていますので、おすすめしたいインジケーターのひとつと言えます。
RSIの数値を見て逆張り注文をおこなった後、フィボナッチリトレースメントのラインから決済するタイミングを決めると効果的です。
フィボナッチ比率をFXの分析に使うメリット・デメリット
フィボナッチ比率を使ったチャート分析方法を解説してきましたが、続いてはそのメリットとデメリットについてご紹介していきます。
フィボナッチ分析のメリット
- トレンドに乗っかった取引をするとき、追加で注文をおこなうタイミングが分かりやすい
- 逆張り注文を決済するタイミングの目安に使える
- 反対に損切りを決断するときの目安にも使える
フィボナッチ比率によるチャート分析には追加で注文をするタイミングが分かるといったメリットがあります。
効果的に追加注文を出せるようになれば、リスクを抑えながら利益額アップが目指せるので試してみましょう。
損失が出ているポジションを切り捨てるタイミングもこのフィボナッチリトレースメントのラインを参考にすると良いよ。
フィボナッチ分析のデメリット
- 最初のうちは理論を理解しづらい
- 明確なトレンド発生時にしか使えない
- 値戻りがどのラインまで来るかを予測するには経験も必要
フィボナッチ比率を使ったチャート分析は初心者にとって分かりづらい部分があります。
もちろん先ほど解説した通りにラインを引けばフィボナッチリトレースメントの数値が画面上に表示されるわけですが、その意味を理解するのに時間が掛かるかもしれません。
また、明確なトレンドが発生しているときにしか使えないというのもデメリットのひとつです。
どれくらいまで値戻りが進むのかについてもそのときの相場次第なので、使いこなすにはある程度の経験が必要になってくると思います。
フィボナッチ比率をFXの分析に使う際の注意点
最後にフィボナッチ比率を用いたチャート分析の注意点をご紹介しておきます。
- 必ずフィボナッチリトレースメントのラインでレートが反転するわけではない
- 線の引き方を間違えると分析効果が下がる
- ある程度の時間が経過したら新しいラインを引き直すこと
どんな分析方法にも絶対はありません。
そのため、フィボナッチリトレースメントのラインで必ずレートが反転するとも言い切れません。
また、線の引き方を間違えれば分析効果は下がりますので注意が必要です。
あとは、ある程度の時間が経過した場合には新しくフィボナッチリトレースメントの線を引き直さないと分析結果がおかしくなってきてしまうので、そのあたりも気を付けましょう。
まとめ
FXの攻略法としてよく語られている「フィボナッチ比率」を用いたチャート分析方法について解説してきました。
フィボナッチリトレースメント分析は理解するまでに少々時間が掛かりますが、押し目や戻り目を判断するのに効果的な手法と言えます。
これからFXを始める方はぜひ参考にしてみてください。
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