なんだか大きな問題になっているみたいだけど?
詳しく教えてほしいな。
正直に言って、ビットコインマイニングのふりをした投資詐欺と言っても過言じゃないね。
投資詐欺に引っかからないために、今回は「ビットクラブ」と投資詐欺について説明していくね。
最近ではビットコインに注目が集まっていることもあって、怪しい仮想通貨の投資話をよく耳することもあると思います。
いろいろな情報が入り乱れていて何を信じていいのかわからないような状態になっています。
そこで今回は「ビットクラブ」事件を例に、「投資詐欺がどんなものなのか?」「被害にあわないためには?」「被害にあってしまったら?」について紹介していきます。
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目次
ビットクラブとは?
「ビットコインクラブ」とは、ビットコインのマイニングプールを運営している団体でした。
日本の公式サイト「BitClub Network Japan」の記載によれば、500ドル~3,500ドルでマイニングプールから600日間収益を受ける権利を買うことができたようです。
同サイトによれば、利益の保証をしてはいないものの6~8か月程度で出資額を取り戻せる計算だったようです。
- マイニングプールとは、複数のマイナーが協力しあってマイニングを行う仕組みのことです。
- 一般的には、マイニングプールの運営者が高額なコンピュータを準備し、その費用や経費にあたる金額お参加者が支払うことマイニングが行われます。
- 個人でマイニングするよりも安定してマイニング報酬を受けることができ、簡単に始めることができるというメリットがあります。
また、「ビットクラブ」には他のマイングプールとは違う特徴がありました。
新たな参加者を勧誘・紹介することで、紹介者が報酬を受け取ることができたのです。
「ビットコインクラブ」では、マルチレベリングマーケティングの手法を使って人を集めていたということです。
マルチ自体は犯罪行為ではありませんが、「ネズミ講」などの犯罪行為とかなり似通った部分があり、場合によっては犯罪行為とみなされることもあるので、注意が必要な投資案件であったことは間違いありません。
ビットクラブは投資詐欺だったのか?
結論として「ビットクラブ」は投資詐欺でした。
ビットクラブでは「マルチ」と「ポンジスキーム」という2つの要素があり、詐欺と考えられます。
まずここでは、「マルチ」「ポンジスキーム」それぞれについてについてそれぞれについて説明していきます。
要素1:ねずみ講とマルチ
ビットクラブはマルチの手法で多くの参加者を集めているので、ねずみ講とマルチについて少し整理してみます。
「ねずみ講は違法、マルチは合法」とよく言われていますが、その違いを理解できている人は少ないと思います。
ねずみ講は、法的には「無限連鎖講」といわれています。
- 組織をねずみ算的に拡大する手法
- 上の階層の人間が下の階層のもうけを吸い上げるシステム
- 金品の受け渡しが目的
一方のマルチは、法的には「連鎖販売取引」といわれています。
- 組織をねずみ算的に拡大する手法
- 上の階層の人間が下の階層のもうけを吸い上げるシステム
- 実態のある商品の受け渡しが目的
それぞれの特徴を見てわかるように、「組織を拡大する方法」と「もうけを吸い上げるシステム」の部分については全く同じです。
目的が商品の販売であるか否か程の違いしかありません。
商品の販売を目的としたマルチのようでも、会員の紹介料が得ることが主目的になっている判断されればねずみ講として違法となっていまいます。
また、マルチでは勧誘方法などで以下のような強い規制がなされているのです。
- 勧誘目的と伝えないままのアポイントメント
- 「絶対もうかる」などの誇大表現の使用
- 強引な勧誘や断った相手に対する再勧誘
マルチは合法であることは間違いありませんが、ここまでの説明でわかるように、違法なねずみ講との違いは紙一重なので。
要素2:ポンジスキーム
ビットクラブの配当方法は「ポンジスキーム」だと考えられます。
普通に生活をしているとポンジスキームという言葉は聞きなれないかもしれませんが、詐欺の世界では古典的な手法の一つです。
投資詐欺の多くでは、ポンジスキームが利用されています。
- 元本が保証されているかのような投資
- 高利回り配当を毎月実施
- 少額から投資可能
その実態は運用を行わず、高額な配当をエサに新たな出資者を集め、出資者から集めたお金をそのまま配当に回しているだけのいわゆる「自転車操業」をおこなっているだけです。
改めて、ビットクラブは投資詐欺だったのか?
では改めてビットクラブが投資詐欺であったかについて考えてみましょう。
まず、ねずみ講に当たるかについてはとても微妙です。
プールマインニングの権利を販売することが表向きの目的であったため、裁判などで実態が解明されるまでは判断が難しいからです。
また個々の勧誘に問題があったとしても、ビットクラブ自体が違法な勧誘を参加者に奨励していなければ、その責任の追及も難しいです。
ただし、ポンジスキームにはほぼ間違いなく該当すると思います。
ビットクラブのHPによると、500ドル~3,500ドルで600日間のマイニングプールのシェアを買うと6か月程度で投資資金は回収できるかのような記載がありました。
仮に500ドル投資すると6か月(180日)で500ドルが返ってくるようなので、年間で考えると500ドルの経費を支払うと、1,000ドルの配当を受けることができます。
つまり、年利100%の利益を上げることができるということです。
プールマイニングからの報酬は、マイニングの対象となる仮想通貨の価格によって大きく変動するでの、年利100%が適正がどうかは定かではありません。
しかし、この数字と比べるべき判断材料はあります。
- プロミス:年4.5~17.8%
- アイフル:年3.0~18.0%
- アコム:年3.0~18.0%
- モビット:年3.0~18.0%
- レイクALSA:年4.5~18.0%
違法な借入を除けば、一般の人が利用するものの中ではこのあたりが最大の金利になると思います。
ビットクラブの利回りは100%を超えるので、消費者金融から年利18%でお金を借りて投資を行ったとしても、利回りはまだ88%もあります。
つまり、ビットクラブの提示する利回りが正しいものだとすると、わざわざ投資をしてもらわなくとも運営者自身が銀行でも消費者金融からでもお金をかき集め、自分で投資をするほうが簡単に儲けることができるということです。
このような、消費者金融の年利を大きく上回るような異常な利回りをうたう投資はポンジスキームである可能性が高いということです。
仮想通貨で投資詐欺が行われる理由
ビットクラブのような投資詐欺の話は、仮想通貨ではちょこちょこ耳にします。
ではなぜ仮想通貨を利用した投資詐欺が多いのでしょうか?
その理由は多くの人が仮想通貨について正しく理解をしていないためです。
ここではこの問題について簡単に解説していきます。
アーリーアダプターと投資詐欺の関係
世の中に新しいサービスが誕生すると、すぐに利用を始める「アーリーアダプター」という層の人たちがいます。
彼らは「先行者メリット」を利用して、かなり多くの利益を手にすることができます。
先行者メリットとは、新規サービスの市場に早期に参加することで、市場の独占やより多くの利益を獲得する機会を得ることができるということです。
新規サービスではライバルが少なく、後発の人よりも有利に進めることができるという側面もあります。
簡単に言えば、素早く参戦することで、多くの利益を得ることができるということです。
実際に仮想通貨ではアーリーアダプターの成功例がインターネット上には多数報告されています。
「億り人」と呼ばれる人たちが、まさにアリーアダプターの成功例です。
「億り人」の成功例を耳にした人とたちは、「仮想通貨って簡単に儲けることができるらしい」というイメージだけを持つようになります。
しかし、この人たちは仮想通貨の仕組みや「億り人」が利益を得た方法を正しく理解はできていません。
この状態が詐欺師の恰好のカモになってしまうのです。
「どうやら儲かるらしい?」という情報だけを持った情報弱者をだますのは詐欺師にとっては簡単なことです。
- ビットコイン
- サトシ・ナカモト
- ブロックチェーン
- プルーフ・オブ・ワーク
- プールマイニング
あとは、仮想通貨らしいさの溢れる言葉を使って、適当に儲かりそうな話をでっちあげてしまえば、正しい知識を持っていない人には何が何だかわかりません。
それでも、「仮想通貨で簡単に儲けた人が居るんだから、今回もきっと儲かるんだろう!」そんな単純な動機でだまされてしまうのです。
つまり、仮想通貨投資において投資詐欺が横行する理由は
- 仮想通貨に対する知識不足
- 「億り人」などのアーリーアダプターの存在
この2つを詐欺師が巧みに利用しているためです。
投資詐欺にかからないためにとるべき行動
ではどのようにすれば、投資詐欺に引っかからないためにはどうすればいいでしょうか?
- 新しい技術に手を出さない
- 正しい知識を身につける
大きくを分けるとこの2つの行動が考えられます。
ではそれぞれの違いについて考えてみましょう。
- 新しい技術に手を出さない
これはある意味で正しく、同時に間違った行動ともいえます。
新しい技術のサービスが出てきたとしても、手を出さない限り面倒ごとが降りかかることはありません。
しかし問題点もあります。
まずは、新しい技術・サービスからメリットを受けることが出来ないということです。
仮想通貨で言えば、投資による利益獲得のチャンスに限らず、海外送金などの利便性ように実際的なメリットも受けられなくなってしまいます。
新しい技術に早く適応できればそれだけ多くの先行者利益を受けられる可能性がありますが、これを完全に切り捨てることになってしまいます。
次に、新しいサービスが従来のサービスにとって代わった場合に対応できないということです。
例えば仮想通貨が今後より利用範囲を拡大し、従来の銀行やクレジットカード決済にとって代わったとします。
このような社会になった時には、仮想通貨についての情報を一切遮断していた人は、通常の生活を送るのさえ困難になるでしょう。
なので、完全に新しい技術には手を出さないというのとても、かえって危ない判断だということがわかってもらえたかと思います。
- 正しい知識を身につける
私はとるべきと思う行動は、こちらのほうです。
新しい技術に対して、常にアンテナを張り、ある程度のことは簡単に理解しておくことです。
正しい知識を身につけておけば、簡単な投資詐欺に引っかかることはありません。
また、知識があることで人よりも早く技術やサービスをうまく使っていくことができます。
そうすることで、「先行者メリット」を受けることもできます、新しい技術によって変化した世界では自分自身の価値がより高くなっていることでしょう。
ビットクラブの現在とこれからすべきこと
ビットクラブの現在までの状況について簡単にまとめてたうえで、被害にあってしまった人が今後どのようなアクションをとるべきかについて考えていきましょう。
現在までのビットクラブ
- 2018年10月:ビットクラブにほころびが生じる
ビットクラブに明確なほころびが生じたの2018年10月ごろでした。
このころ、ビットクラブからビットコインマイニング自体を一時停止することが発表されました。
これにより、もちろん配当も停止される結果となりました。
ビットコインのマイニング自体が行われていたのは事実だったようですが、マイニング収益が悪化し、マイニングをおこなえば赤字になってしまう状態であったようです。
ビットコインの相場状況が回復した後で再開するとの発表はありましたが、具体的な目途は立たない状況でした。
- 2019年9月:ビットクラブの事実上の崩壊
ビットクラブは2019年9月ごろには事実上崩壊しました。
このころから、マイニング自体が完全に行われていないことが判明しました。
またアメリカにあるビットクラブの公式サイトにもアクセスできない状況になり。
報酬の受取や返金の請求さえもする方法がなくなってしまいました。
日本の公式サイト「ビットクラブネットワークジャパン」でも、同じころから更新が止まっています。
2019年9月1日まで本人確認の手続きである「KYC」の記事を最後に今日まで更新されていません。
- 2019年12月:初のビットクラブ運営者逮捕
2019年末ごろに、ニュージャージー州で多くの投資家から7億2200万ドルをだまし取った疑いで、ビットクラブ運営者の3人が逮捕されています。
- マシュー・ブレント・ゲッチェ(37歳)
- ジョバディア・シンクレア・ウィークス(38歳)
- ジョセフ・フランク・アベル(49歳)
またIRS(日本国税庁に相当する米国の「内国歳入庁」)のジョン・R・タフール捜査官によれば
容疑者であるゲッチェらは被害者たちを「愚かな投資家」「羊」などと呼んでおり「ビットクラブは馬鹿の背中に構築したスキームだ」などととも語っていたようです。
この逮捕以降、関係者の逮捕が続き全容究明がはじまりました。
- 2020年12月:ビットクラブ事件に関する最後の報道がなされる
2020年12月ごろには、逮捕されていた容疑者のマシュー・ブレント・ゲッチェの保釈金が2,000万ドルに設定されたなどに報道がなされました。
今までは投資家から預かった資金にアクセスされることを恐れ、容疑者の保釈は拒否されていましたが、一転して保釈が認められました。
これは事件の全貌がつかめつつあるということだと思われます。
ただし、この報道を最後に今ところ新たな報道はほとんどありません。
投資家への返金についても今のところ進んでいるよな報道はなく、事実上返金されるのは難しい状況にあると言えます。
被害者が今後とるべき行動
以上がビットクラブに関する現在までの流れをまとめたものになります。
ここから言えることは、日本の被害者に返金が行われるのは極めて難しい状況にあるということです。
むしろ、今後注意すべきことは被害を拡大しないということです。
- 怪しい人物からの救済提案は拒否する
- 無暗に個人情報を提供しない
- 詐欺の損失を安易に取り返そうとしない
投資詐欺の被害にあってしまうと、その情報は詐欺師の間で共有されてしまいます。
多くの場合、ビットクラブを勧めていた人が
などと言って、返金を装って手数料や個人情報の提供を求めてくることがあります。
ここで手数料や個人情報を提供してしまえば、新たな詐欺のターゲットになってしまいます。
また詐欺師と言わないまでも
といった、被害者の弱みに付け込んだ広告なども見かけます。
気持ちを一新して、ビットコインを含む仮想通貨投資を始めること自体は決して悪いものではありません。
しかし、投資詐欺にあったという事実を一度しっかりと受け止めて、今後どのように生きていくかをしっかりと見直す必要があると思います。
既に失ってしまった多額の資産を簡単に取り返す方法は残念ながらありません。
あきらめて投資から手を引くというのもいいと思います。
改めて0から仮想通貨投資を始め、現状を少しでも改善していくというものいい方法だと思います。
そのためには仮想通貨についてしっかり基礎から学びなおすことが必要になるでしょう。
アドリエットでは、初心者でもわかるように仮想通貨投資をかみ砕いて説明する記事もたくさん準備しています。
まずは投資で失敗しないためにもこの記事がおすすめです。
次に、より安全投資を行うための知識も身につけましょう。
そのうえで仮想通貨にかかる手数料の相場感を身につけるためにはこの記事を読んでみてください。
これらのほかにも、初心者に向けた記事を日々発信しています。興味があれば確認してみてください。
ビットクラブまとめ
今回はビットクラブの事例を参考にして、怪しい仮想通貨の投資詐欺について紹介してきました。
詐欺をおこなった人たちが悪いというのは当たり前のことです。
しかし、被害者にならための努力が足りなかったというもの事実だと思います。
安易な方法で儲けようとするのではなく、正しい知識を収集する癖をつけなければいけません。
仮想通貨であっても、簡単に大金を手にいてるの難しいものです。
今回の記事を参考に一人でも被害者が減ればいいと思います。
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なお、海外の取引所では、残念ながら詐欺や出金拒否などが頻発しています。
何も分からない状態からトレードを初めて、資金が10倍になった!と喜んでいたら出金拒否。
そのまま資金がなくなってしまうなんていう事もあります。
私もまだ取引を始めたばかりの頃は、苦い経験をしてきました。
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